第141回(2018/12/16-12/22投句分)

投句フォームと結果に戻る

51名95句 森山文切選
缶詰のキャビアつんつんしてないか 藤沢修司
病棟の廊下を満たす外国語 諏訪灯
駄菓子屋の扉に手書き手動ドア 阿部千枝子
褒められて伸びるタイプの評論家 宮坂変哲
雪見鍋 隣の女にTATTOOあり 坂中茱萸
合成の拍手が一歩遅れとり  なごみ
薔薇園で家訓を垂れる蒙古斑 福村まこと
不揃いの一本締めの胸騒ぎ 武良銀茶
電子音振り回されて台所 西浦雅代
抜け殻を拾う仕事に就きました 尾崎良仁
橋の下泡立草が風揺らす 梔子
不器用で五目並べの好きな指 彦翁
新年をムーンウォークで乗り越える あまの太郎
ラマがきてプレッシャーないガンバって サトシワタナベ
能面にうねる喜怒哀楽の情 澤井敏治
文鳥にのられて腹の底の川 斎藤秀雄
アラカンの恋して映す楕円鏡 三倉みなみ
墓石にだきついたまま死ぬ海月 上篠かける
脚韻をかわいく踏める猫と来る 杉倉葉
学会の中心に置くブドウ糖 いゆ蘭
忙しないリンゴの皮がたどる道 エノモトユミ
寮長の肩に命令形の闇 秘まんぢ
ちぎったらちぎった分を頬にせよ 袴田朱夏
歩きスマホと歩きスマホの2秒前 御殿山みなみ
佳5 勇敢なほうの水から作るお茶 笹川諒
佳4 くす玉の中で交尾ができる鳩 西沢葉火
佳3 エンディングまでは共犯者でいます くに
佳2 巻き上げた金で野茂の研究する 小俵鱚太
佳1 生牡蠣をすする天国にはゆけぬ よーこ
美しい隕石が降る妻の帯 川合大祐
評:愛のアステロイドベルト
物を乞うように血圧計に腕 ヨッシー
評:ペーソスは日常にある。「これぞ川柳」という句
タイミング狂う四色ボールペン 藤井智史
評:使いたい色が出せない症候群

「第141回(2018/12/16-12/22投句分)」への3件のフィードバック

  1. 天の句、その技と心

    タイミング狂う四色ボールペン 藤井智史

    私は仕事でよく四色ボールペンを使う。黒、赤、青、緑である。ときどき黒と青を間違えたり、なぜか使いたい色と違う色を出したりしてしまう。一色なら間違えることはないのだが。

    人間の感情も同じだ。出しどころを間違えたり、本心とは違う感情が表に出てしまったりする。感情は一色ではない。四色それぞれにイメージがあり、該当する感情がある。色を間違えたり、出すべき色に迷ったりしながら、私たちは生きている。

    生活圏に近い「四色ボールペン」を用いて、感情の機微が表現されている。

    技術的には「狂」と「四」は、眠狂四郎を想起させるためリンクがある。「タイミング狂う」も円月殺法を思わせる。刀をペンに持ち替えて、川柳界を行く孤高の男を表現して・・・いない、たぶん。

  2. 没のポイント3(おやつリスペクト)

    1 じこまんぞ句
    一定の共感性を有していない、ひとりよがりの句は、ボツです。投句する場合は少なくとも選者には読まれるわけで、「読まれる」という意識が欠落しないようにしましょう。

    2 流行語を使ってみただけ
    ただ単に流行っている言葉を使ってみただけの句は、ボツです。流れに乗るだけではなく、独自の主張を句に取り入れましょう。

    3 その他諸々
    没突骨

  3. 12月30日21時から、ツイキャスで第141回入選句の読みの議論を配信します。テスト的意味合いが強いので15分ほどで終了予定です。配信内でみなさまに気になる句を挙げていただき、私がその中からいくつか選んでみなさまと議論します。読みの議論につき、以下の事項を禁止します。詳細は配信で。

    1 添削
    2 自句にコメントを求めること
    3 自句にコメントすること

コメントを残す

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)