第131回(2018/10/7-10/13投句分)

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55名105句 森山文切選
お小言は連座ですからシオコショー 冬子
去り際が今日イチ嬉しそうだった 岩倉曰
妻の目がセンサーになる盗み酒 彦翁
弁当に仕込む総菜夜つまむ 真島朱火
甘くない梨まあまあと言って食う サトシワタナベ
紙切れにたった五文字の殴り書き 日向彼方
誤字脱字あるから楽しみな会話 青砥たかこ
薬局で医者の評価をする患者 田原勝弘
街灯り指鉄砲で撃っていく 香菜
句読点入れて傾聴ものにする 阿部千枝子
ボロボロの手には恋よりステロイド むぎのあわ
三人称ばかり纏っているピエロ ホッと射て
みぞおちに下がる遊泳禁止札 まさよし
ギアチェンジ秋の星座を吸い込んで くに
セルフレジに叩く小銭のありったけ ヨッシー
ほら穴にクイズを残す原始人 武良銀茶
ここらへん全部いぬなのほんとなの 夏鵜
電池切れですが少しは笑えます 尾崎良仁
海底に眠る信者の喉仏 秋鹿町
縁側でエンドロールを見る老後 あまの太郎
君の飼う異形の鳥を見てしまう 笹川諒
長居してしまう金木犀の膝 岩根彰子
アリクイのいやらしすぎる指使い 芍薬
菊花賞の当たり馬券で鶴を折る 若枝あらう

名は体とせめて雅号でするおしゃれ 敏治
面接のドアノブ冷た過ぎないか 藤沢修司
ピザマルゲリータと照れず云えて、完 toron*
付箋紙に愛されている音楽家 内山佑樹
伏線を糸こんにゃくとすり替える たにゆめ
あたりいちめん口内炎のない埴輪 御殿山みなみ
評:はに丸とひんべえには口内炎ありそう。
オールフリー人質っぽく生きてきた 小川優
評:ノンアルコール人質テイスト
盲点を見合う至近距離の寿司屋 斎藤秀雄
評:カウンターパンチが届く距離で。

「第131回(2018/10/7-10/13投句分)」への6件のフィードバック

  1. 森山さん
    ご家庭をまず一番大切になさってくださいね。
    愛するわが子はかけがえがありませんから。(でも私もしかぶった子供のお尻をぶったたいたことがあります。やはり余裕がありませんでした)
    ご自分の体もまた大切になさってくださいね。
    どうぞ忙殺で空中分解なさいませんように。
    老婆心から余計なお世話を書かせていただきました。

    1. コメントありがとうございます。
      適度に息抜きをしながら頑張ります。

  2. う~ん、今回の「天」句は正直いって全くわからず、解説もイマイチよくわかりませんでした。すこぶるな残尿感。う~んう~ん・・・

    1. コメントありがとうございます。
      感性は人それぞれなので、句の根幹となる感情を共有できなければいくら理屈を並べても共感は生まれません。全ての句に共感することは不可能ですので、ハマらない句はそのままにしておいていいと思います。

      何年か後に振り返ると、「あっ、こういうことだったのか」ということがありますので、全くわからないけど気になる句があればメモしておくといいと思います。

  3. 天の句、その技と心

    盲点を見合う至近距離の寿司屋 斎藤秀雄

    「盲点」と「至近距離」は、それぞれ、欠点/死角や、となり/近いなど似たようなより身近で柔らかい表現があるが、揚句では硬い表現が使われている。

    となり同士で建っているライバルの寿司屋の句とも読めるが、「見合う」「至近距離」からすると壁を隔てた距離感ではなく、同じ寿司屋内、特にカウンター席の客同士のような距離感と考えられる。

    次に形に注目すると、「盲」の「亡」はネタ、「目」はシャリに見立てられる。「点」の「占」は醤油瓶、れっかは箸だろうか。寿司屋とのリンクがある。しかし「見合う」と言っていながら「盲」と「点」は向き合っていない。「盲」は点の方を向いている。人によっては逆に感じるかもしれないが、少なくとも「点」は「盲」の方は向いていないだろう。

    「わたし」は寿司屋の狭いカウンター席で、他人と至近距離で座って、相手の盲点を見ながら、自分の盲点を見られながら、黙々と寿司を食べている。正確には「至近距離と感じながら」「見ながら、見られながらと感じながら」である。寿司屋のカウンターで至近距離なのは普通のことなのに、えも言われぬ緊張感を持ちながら、ひたすら寿司を食べる「わたし」。黙々と寿司を食べるとなりの人も、「わたし」と同じような緊張を感じているのだろうか。

    誰もが日々の暮らしの中で感じたことがある緊張感のある自意識が、表現の硬さと文字の形によって見事に示されている。

  4. 没のポイント3(おやつリスペクト)

    1 読者に丸投げ
    どうとでも受け取ることができ、句の示すところを読者に丸投げしている句はボツです。これは”「夕飯なに食べたい」「なんでもいい」理論”として、はだけ柳人界隈で知られています。

    2 重言的
    「頭痛が痛い」のような表現になっている句はボツです。名詞で動作や状態が含まれていたり(例:頭痛=頭が痛むこと)、動詞に主語が含まれていたり(例:いななく=馬が声高く鳴く)する言葉はたくさんあるので、投句前に注意深く確認してください。

    3 その他諸々
    「吾輩は没である」
    吾輩は没である。入選はまだ無い。

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