第128回(2018/9/16-9/22投句分)

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47名93句 森山文切選
吐血下血頑張るって何ですか くみくみ
ハヴァナイスドリル悪夢を蹴散らして 御殿山みなみ
想定外言って重ねる青シート 田原勝弘
こだわりのシャンプーだから女の子 真島芽
ファンファーレなにもはじまらないけれど toron*
こだわりがあって竹刀は五千円 真島凉
十分に餌与えても鳴くひよこ 徳重美恵子
五線譜のト音記号が逃げていく 冬子
リフォームができぬ私へ風の声 小林祥司
嘘ついた口から順に縛られる はな
お散歩の犬自慢気に尾を立てる アゲハ
友達の数より多いミミズ腫れ 岩倉曰
メガネザル拡大鏡は持ってない 龍せん
殿様にそっと差し出すぶぶ茶漬け 芍薬
あの人にウインクされるうふふふふ 八郎
寝る前の数値はかなりちびまる子 尾崎良仁
ENEOSで煙草を吸っている河童 平出奔
切り札を忍ばせてから焼くスルメ 畑中玉菜
カンブリア紀の地層フォークで崩す朝 麦乃
ブラックリストにホルモンだけが載る 藤井智史
今夜だけ泣き虫になりたい蜻蛉 若枝あらう
それはそうとお父ちゃんが沸いている 岩根彰子
流体の猫が化けたるわらび餅 江西レイ
耳寄せて枕のなかに過去さがす 藤沢修司

図書館に猫と住むのは不便です あまの太郎
ベーコンを焦がし嫉妬を植えつける 秋鹿町
クレーマー相手にさけぶ赤いペン ただよう
美容室行って松葉ガニで帰る くに
病室の雨は昨日と変わらない くみくみ
カードちらばりトランプマンの帰省 斎藤秀雄
評:みんな無事でしたか?
冥王星に住む干からびた男 藤井智史
評:惑星のままだったら干からびることはなかったのかも。
星々の呼称を巡る判決書 杉倉葉
評:裁判官「星ってあと何個あるんだっけ?」

「第128回(2018/9/16-9/22投句分)」への2件のフィードバック

  1. 天の句、その技と心

    星々の呼称を巡る判決書 杉倉葉

    天体に関する命名は国際天文学連合が行っているが、これと別に固有名詞が付いていない暗い恒星の命名権を売る会社が複数ある。あくまでこの会社が認めたというだけで、公式な名称になるのではないらしい。国際天文学連合もこういった手順でつけた名前は正式なものではないという声明を出しているとのこと。消費者と星の命名会社との間で実際に裁判になった事例もあるようだ。従って、揚句は直接的な意味を有している。

    参照元
    https://www.astroarts.co.jp/news/2000/08/10NAO368/index-j.shtml

    参照元の結びは以下である。

    “星は天文学者の所有物ではありませんが、それら命名会社のものでもありません。お金を払って名を付けてみたところで、それが使われなければ何の意味もありません。そのくらいなら、どの星でもいいから、自分で勝手に好きな名をつければいい。それでも結局同じことで、お金もかかりません。”

    名前を付けられることに何の意味もないのは星々にとっても同じだ。名前があろうがなかろうが、星々は変わらず光り続けるのである。

    技術的には、「星々と巡る」「巡ると判決書」は両方ともイメージに強いリンクがあり、「星々」と「判決書」のイメージが「巡る」で繋げられている。さらに「巡る」によって、直接的な意味と言外の意味、人々が名前をつけることと星々の輝きに、読者が思いを巡らせることへスムーズに誘導している。

    直接的な意味、言外の意味、使われている言葉が絶妙にリンクして、星々のような輝きを放つ句となった。

  2. 没のポイント3(おやつリスペクト)

    1 出来事を説明しただけ
    特に時事句は起こったことだけ書いてニュースの見出しのようになってしまいがちです。事実を元に読者の感情を刺激するような表現ができないと、ボツです。以前配信した「事実を述べよ」は、「感情の動きを伴った事実を述べよ」ということで、時事句でも同様です。

    2 イメージが離れすぎた言葉
    言葉の取り合わせの意外さを求めるあまりイメージが遠くなりすぎて主張がとっちらかってしまった句は、ボツです。

    3 その他諸々
    ボツワーク魔法魔術学校

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