第100回毎週WEB句会

川柳自由吟おひとり2句まで
真島凉、真島芽、森山文切 共選
共選選者についての参考記事

http://www.saga-s.co.jp/articles/-/165744
(平成30年1月3日付佐賀新聞)

選後感想

 第100回 3月4日-3月10日分(56名112句) 自由吟 真島凉選



句*


ビーナスはきっと珈琲が嫌い 工藤吹
良心があるから下を向く目線 彦翁
春風に誘われにわか雨に合う 彦翁
ポケットに突っ込んでいる蒼い空 麦乃
拾われぬままで流れていった桃 平井美智子
冷凍庫にそっと小さな雪ダルマ 青砥たかこ
点滴のポタリ命をリレーする 風間なごみ
ささいな話広げる妻は火吹き竹 田原勝弘
お喋りの妻まで黙るカニの鍋 田原勝弘
ゆうらゆら春が道草食っている 新家完司
顔文字のように笑っている友と 月波与生
不機嫌をイチゴ大福カバーする 阿部千枝子
知り過ぎた過去には触れぬお付き合い 若芽
知っているふりが得意なお猿さん 北田のりこ
七月の種は自力で掴み取る 森山文切
手抜きして単語の海に浮いている 三好光明
湯加減を聞くこともない全自動 武良銀茶
白地図の折れ目に夜が落ちてくる 福村まこと
地球儀のほんの端っこ走ってる 尾崎良仁
顔認証今日もログインほっとする 奥山鶫
くちぶえがきこえる春のくぼみから 城水めぐみ
春ですね冬とは違う空の色 片山かずお
適切な一言愛を込める医者 夢香
幸せな人だ正しいことを言う 橋倉久美子
まだイケる赤のルージュが歌い出す はな
徹夜した月よお昼寝しなさいね
終活に合わせるように雨が降る 益弘

作*


菓子を焼く祖母のやさしい声も混ぜ 麦乃
クレヨンは小さな嘘がつけなくて 西沢葉火
お子様のような大人を持て余す 心咲
オアシスを手鏡にする昼の月 福村まこと
落書きのどの辺ですか君の声 尾崎良仁
水色を作るパレットなら胸に くみくみ
評:どんな色でも自分の中にあって、新しい水色を作ることも出来ると思う。
春の陽をサラダボウルで和えてみる 藤沢修司
評:暖かくて優しい春にピッタリな句だと思った。春の陽を食べ物に例えているのが面白かった。
自分自身を水と思っているクラゲ 橋倉久美子
評:自分が自分ではない不思議な感じが、なんだか哀しかった。それが自分の気持ちに似ていた。
 真島芽選



句*


春風に誘われにわか雨に合う 彦翁
菓子を焼く祖母のやさしい声も混ぜ 麦乃
ポケットに突っ込んでいる蒼い空 麦乃
チョコボールぱおぱおぱおと噂好き 平井美智子
ジイちゃんと呼ばれて開ける耳ピアス masayoshi
一番にしたいことなど言えません よもやま話
つい我慢するから風邪をこじらせる 青砥たかこ
お喋りの妻まで黙るカニの鍋 田原勝弘
顔文字のように笑っている友と 月波与生
知っているふりが得意なお猿さん 北田のりこ
ガイコツは白色だけという規則 森山文切
手抜きして単語の海に浮いている 三好光明
惜しみなく赤鉛筆の五重丸 ヨッシー
ソプラノは出ないアルトはつまらない 丸山松枝
湯加減を聞くこともない全自動 武良銀茶
地球儀のほんの端っこ走ってる 尾崎良仁
約束は届いたけれど冷めたピザ 美馬りゅうこ
顔認証今日もログインほっとする 奥山鶫
凹凸のクッキー姉妹探り合う 徳重美恵子
いつ見てもいつも欠けてるお月さま 城崎れい
渡り鳥傷つく鳥も連れていく 城崎れい
ここですよ梅の蕾は主張する 夢香
ひな飾り出すのと片付け我が役目 井戸野蛙
幸せな人だ正しいことを言う 橋倉久美子
自分自身を水と思っているクラゲ 橋倉久美子
秘めやかに春のパズルを解いている ますみ
ひらがなのこころで待っているさくら ますみ

作*


拾われぬままで流れていった桃 平井美智子
マーブルチョコのようなお薬日に三度 敏治
不機嫌をイチゴ大福カバーする 阿部千枝子
アジャスター付きのズボンでよく食べる 片山かずお
徹夜した月よお昼寝しなさいね
冷凍庫にそっと小さな雪ダルマ 青砥たかこ
評:雪ダルマがかわいいなぁと思った。私も冷凍庫に入れたことがあります。
ゆうらゆら春が道草食っている 新家完司
評:まだ春が来たっていう暖かさじゃないから、道草なんかしないでほしい。
クレヨンは小さな嘘がつけなくて 西沢葉火
評:クレヨンは小さく書けないから、嘘がつけないのは本当だと思う。
 森山文切選



句*


ビーナスはきっと珈琲が嫌い 工藤吹
ポケットに突っ込んでいる蒼い空 麦乃
ジイちゃんと呼ばれて開ける耳ピアス masayoshi
クリティカルヒットを放ち愛は勝つ 藤井智史
つい我慢するから風邪をこじらせる 青砥たかこ
バツゲームですかアツアツの豚マン 海賊芳山
新しい地図から歩き出す五月 月波与生
春だから後ろ姿も光らせる くみくみ
不機嫌をイチゴ大福カバーする 阿部千枝子
揉め事が有ると評論家が増える 若芽
手抜きして単語の海に浮いている 三好光明
蝙蝠が黒板消しを持って晩 西沢葉火
クレヨンは小さな嘘がつけなくて 西沢葉火
点景にきみ菜の花のアルペジオ 藤沢修司
耳たぶをピンクに染めた春の風 澁谷さくら
妖怪も出番なくなる過疎の村 武良銀茶
白地図の折れ目に夜が落ちてくる 福村まこと
落書きのどの辺ですか君の声 尾崎良仁
ひたいから三月の陽がもれてくる 斎藤秀雄
くちぶえがきこえる春のくぼみから 城水めぐみ
4回転ルッツ定型にて着地 くに
天に鼻月を食べてる象の王 くに
黒船に乗ってしまった日本猫 黒しま
秘めやかに春のパズルを解いている ますみ
ひらがなのこころで待っているさくら ますみ
徹夜した月よお昼寝しなさいね

作*


チョコボールぱおぱおぱおと噂好き 平井美智子
親指に残る人差し指の記憶 斎藤秀雄
ドーナツのどこかに迷う余地はある 城水めぐみ
ロリコンを卒業 特捜部目指す 丸山進
春泥に箸の片方だけ落ちる 菊池洋勝
ソプラノは出ないアルトはつまらない 丸山松枝
評:アルトに失礼だとは思うのだが、共感してしまった。
コミカルなフォントにします新学期 美馬りゅうこ
評:お堅いフォントに戻そうとする先生との戦い。
廊下の砂誰かの靴の中の砂 黒しま
評:砂にとって廊下は本意ではない場所だろう。誰かに連れてこられた砂同士集まって、何を話しているだろうか。

「第100回毎週WEB句会」への11件のフィードバック

  1. たかこ様の雪だるまの句が自分の句と下五違いでヒヤリとしましたが未発表だったんでわ~い 発想おんなじ~と嬉しくなりました。

    1. コメントありがとうございます。
      ポジティブシンキング、ナイスです。

    1. 学年末の忙しい時期に選をいただきありがとうございました。
      またお願いすることがあると思いますが、その際はよろしくお願い致します。

      それと、森山おにいさんと呼びなさい。

  2. 記念すべき100回の発表をありがとうございます。
    さすがにお若い三人さんの選で、いつもより華やかでかわいい印象でした。
    涼さん、芽さんとは一昨年の吉野ヶ里句会でお会いしたことがあります。
    お話はしませんでしたが、呼応のときのお二人の凛としたかわいい声を思い出します。お二人の選とても楽しく読ませていただきました。
    お若い三人の選ですが、さすがに森山パパの選はやはり森山節で楽しいですね。

    1. コメントありがとうございます。
      お二人の感性が現れた選、評ですね。来月吉野ヶ里大会に参加するので、その際座談会を行ってもう少し掘り下げたいと思います。
      そちらもお楽しみに!

  3. 第100回結果発表しました。

    凉さん、芽さんには、漢字の読み方や意味を調べることを含めて、自分の力で選と評をいただきました。

    4月22日に管理人が吉野ヶ里の大会にお邪魔します。その際、凉さん、芽さんと選後感想の座談会を実施して公開する予定です。こちらもお楽しみに!

  4. 凉ちゃん芽ちゃんとは、2018初の最大級のサプライズ。
    8年前の川柳塔まつりで、どちらかが最多入選者だったと記憶しています。
    それ以来、前を走っている可愛いライバル。年に2回しか会わないが、必ず「澄み切った呼名」を聞いている八十路のじいさんとして、ガンバリマッセ!

    1. 敏治さま
      コメントありがとうございます。驚いたでしょう?ふふふ・・・
      力作お待ちしております。

  5. 川柳界きっての若手選者勢ぞろい
    面白そう~。
    3月4日から~?ひな祭りが終わってからですね。
    思い切り婆ちゃんポイ句を出すのも“手”かも?
    いずれにしても楽しみです。

    1. たかこさま
      コメントありがとうございます。

      太陽を真ん中に描く平和な日
      六月の種を神様からもらう

      それぞれ1句だけでも実力が推し量れます。おふたりとも川柳歴は私よりはるかに長いですし、どのような選になるのか私も楽しみです。

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