森山文切 のすべての投稿

平成29年12月12日掲載分

天賞
釣り糸に忍耐力を教えられ 東京 大矢和子
地賞
人のエゴ地球のリズム乱してる 読谷 島尻卓
人賞
高級酒あたり制する空の瓶 那覇 渡嘉敷唯正
奨励賞
笑い顔絞れとは無理ワッハッハ 那覇 禱モモト
佳作
外交は武器商いと大手ふり 石垣 松本敏
墜落も慣れてきたのか米軍機 今帰仁 玉城真光
謙虚さが打たれ強さを身につける 読谷 高良秀光
喜びも悲しみも知るカレンダー 読谷 石嶺つる子
口伝え早い仲間の艶話 浦添 上原盛徹
妻よりもポチとの会話増えてくる 宜野湾 安里國基
仏壇にそっと一礼朝帰り 北中城 高松呑海
記録的雨をもたらす温暖化 宜野湾 山城幸男
残業増えだんだん命削られる 糸満 玉城堅義
嫁にいつ排除されるかミスできぬ 那覇 屋良朝淳
鏡見る昔面影今いずこ 那覇 池村幸夫


天賞大矢さん:釣りをしない人にとって不思議な光景ですよね。「釣り糸に」の表現が効果的でよろしいです。
地賞島尻さん:自然をかえりみず、人間のやりたい放題の結果が、地球のリズムを狂わせている。いつかしっぺ返しがこないことを祈るばかりです。
人賞渡嘉敷さん:見るからに高級酒の瓶は分かり威圧的です。

平成29年12月5日掲載分

天賞
年賀状手書きの文字で光らせる 糸満 山城のぶう
地賞
ゴールまで女でいたい薄化粧 糸満 名嘉真静子
人賞
女装でもあまり違和感ない男 八重瀬 森山文切
奨励賞
川柳で出会った仲間宝物 豊見城 下地香代子
佳作
選挙程むなしさ残る祭りごと 沖縄 安慶名昇
べたついた餅に抱かれて歯がポキリ 那覇 前川真
おしゃれして鏡の返事欲しくなり 宮古島 安谷屋郁
戦力の放棄が救う地球危機 佐賀 岸恵子
仏だとおだてられては断れぬ 北中城 国吉安子
りんご割り蜜とは知らず二個も捨て 沖縄 比嘉典子
愚痴ばかり聞かされ悩む生き仏 北中城 小松呑水
背筋伸び元気あるねと孫が言う 沖縄 桑江彩雲
認知症車奪われ足も泣く 豊見城 垣花鷹志
物忘れ気をつけたのにまた忘れ 浦添 宮里直子
夫婦愛あうんの呼吸長続き 豊見城 比嘉信夫


天賞山城さん:「手書きの文字」とは、その人の個性や温かさも伝わりますよね。「光らせる」が効いています。
地賞名嘉真さん:何歳になってもオシャレ心を忘れない心意気に感じ入りました。
人賞森山さん:女装なさったのでしょうか。鏡に映る女装した男は、自分だったとか。ブロンドのカツラも良いですよね。

平成29年11月28日掲載分

天賞
有権者主役になれる総選挙 読谷 島尻卓
地賞
コンビニが増えて気になる客の数 那覇 村吉政常
人賞
思いやり持って誰とも接したい 那覇 上原とよ子
奨励賞
夫婦仲喧嘩をしても子が出来る うるま 比嘉春栄
佳作
核抑止傘は傘でも核の傘 那覇 山内昌一
十五夜に響くサンシン平和の音 那覇 真喜屋明
それぞれの夢を育てる自己投資 読谷 高良秀光
嫁泣かす人は天下も取り落とす 那覇 屋良朝淳
妻出世夫の内助知らん顔 糸満 玉城堅義
年金はあるだけでよし今を生き 八重瀬 本村隆信
バスタブでいざリハビリと正座する 那覇 大城光代
そっと出す秋の味覚のさんま缶 恩納 伊芸元一
何歳と聞かれ干支言い貝になる 読谷 石嶺つる子
布団干すおねしょしたのと孫が聞く 糸満 大城正雄
孫が来る聞いたとたんにえびす顔 那覇 垣花弘美


天賞島尻さん:そうですよね。清き一票を持つ一人ひとりが主役という事ですね。日常の一コマをさらりと句に仕立てられました。お見事です。
地賞村吉さん:ほんと、コンビニが増えましたね。他人事ながら気になるところです。
人賞上原さん:その思いやりは、また自分にかえってくるのかも知れませんね。

平成29年11月21日掲載分

天賞
原発をノーと言えない被災国 宜野湾 崎山とし子
地賞
よそ人に島を褒められ掻く背中 那覇 前川真
人賞
定年を消費期限と揶揄される 沼津 木俣邦捷
奨励賞
待ち時間詩作に耽る診療所 読谷 国吉真治
佳作
偏見は心に掛けたサングラス 宜野湾 高橋けい子
御先祖のお盆の旅費は誰が持つ 那覇 宮良毅
ウチカビで先祖金持ちなれるかな 今帰仁 玉城真光
老妻が鏡を見ては不満顔 沖縄 安慶名昇
焦げたパン旦那に出して大喧嘩 那覇 屋良朝淳
なにくそと頂上目指しもがく日々 北中城 大城勉
行政区はみ出す笑顔選挙カー 沖縄 よぎのりこ
ウチカビも少し多めにする景気 那覇 比嘉靖
お気楽な恋の代償高くつき 与那原 宮島玲子
趣味を持ち進化しながら花咲かす 豊見城 下地順子
はるかなる琉球の国忘れまい 沖縄 親泊利山


天賞崎山さん:平成23年3月11日のあの原発事故、「ノーと言えない」その言葉の奥の深さを、読者に委ねたいと思います。
地賞前川さん:下五の「掻く背中」に作者の思いが集約されていて効いています。
人賞木俣さん:「消費期限」と、揶揄されたのですか。そこは川柳人、句に仕立てられました。お見事です。拍手

平成29年11月14日掲載分

天賞
幹事役見込み違いは自己負担 那覇 上原とよ子
地賞
定年後暮らしのリズム緩くなる 那覇 渡嘉敷唯正
人賞
試着して風が気になるアデランス 糸満 佐久本小豆
奨励賞
売られてもケンカを買わぬ大らかさ 本部 永井えいこ
佳作
子育ては晴れのち曇り一時雨 北中城 佐久本盛明
愛犬が死んで心に穴があき 那覇 禱モモト
悩まない秘訣は万事能天気 沼津 木俣邦捷
神業のような手術に後光差す 浦添 上原盛徹
人生は運も行く手を左右する 読谷 高良秀光
ボケ防止今日もハガキが旅に出る 宮古島 安谷屋郁
オスプレイ落ちないはずがついに落ち 沖縄 比嘉典子
おだてられ完璧めざす孫の守り 那覇 仲田恵司
火遊びを大人がすると火傷する 沖縄 垣花鷹志
総選挙今度はどんなチルドレン 豊見城 垣花幸雄
突然の雨新品の靴が泣き 宜野湾 平良光弘


天賞上原さん:飲み会の世話役もさる事ながら、足が出たら自己負担になったことを上手く句に仕立てられ、言い得て妙ですね。
地賞渡嘉敷さん:定年後は毎日サンデーですから「リズムが狂う」を「リズムが緩くなる」と表記されたことはお見事です。
人賞佐久本さん:ついアデランスが飛んだことを想像してしまいました。

平成29年11月7日掲載分

天賞
この島はヘリもマブイもよく落ちる 那覇 後盛秀行
地賞
本性を晒して幕が下ろされる 八重瀬 森山文切
人賞
良縁を蹴っていまだに独り者 東京 大矢和子
奨励賞
月煌々位牌も踊る道じゅねー 糸満 我謝幸男
佳作
曖昧な大儀税金無駄使い 石垣 松本敏
下積みで鍛えた芸が主役食う 北中城 高松呑海
候補者も選挙終わればただの人 宜野湾 安里國基
思いの丈ぶつけて抗議する辺野古 宜野湾 高橋けい子
八十路老眼鏡で知恵をつむ 宜野湾 小浜廉市
選挙カーお先へどうぞ道ゆずる 那覇 山内昌一
シミにシワ老いの勲章持ちつづけ 那覇 友寄英雄
気晴らしに出かけた先で妻に会う 北中城 小松呑水
褒められてやる気を出した五七五 沖縄 桑江彩雲
活気づく街に飛びかう外国語 那覇 村吉政常
掃除機を読めの前だけ押し回る 豊見城 比嘉恒夫


天賞後盛さん:「ヘリ」と「マブイ」の取り合わせが、いかにも川柳的で、しかも地元の人にしかできない発想で素晴らしいですね。
地賞森山さん:晒した後の気分はいかがでしたか。気になる所です。
人賞大矢さん:東京からの投句ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。

平成29年10月31日掲載分

天賞
ゴミ袋つつましやかが透けている 浦添 上原盛徹
地賞
反基地に秋のカラスも声嗄らす 那覇 城間康裕
人賞
子供でき我が家の序列妻一位 読谷 島尻卓
奨励賞
豊かさに馴れて芋粥欲しくなり 本部 永井えいこ
佳作
娘来て今日の食材持ち帰る 那覇 上原とよ子
素顔撮りシミ付いてると消去され 糸満 金城幸鷹
繋がれた犬と遣り合う酔っ払い 沼津 木俣邦捷
命がけ若葉の孫の試運転 宜野湾 崎山とし子
独居でもへそくり作る性になり 沖縄 與儀広子
相合傘肩はぬれても気は晴れた 北中城 比嘉若松
裸でも仕事タレントテレビ出る 宜野湾 小浜廉市
どちら様老母の問いに抱きしめる 沖縄 新垣邦博
トランプのカードで株が乱高下 北中城 小松呑水
忘れてはならぬと全て口にする 今帰仁 玉城真光
老衰って海の魚もあるのかな 豊見城 我那覇はじめ


天賞上原さん:誰も見ていないようで、周囲は見ているものですよね。「つつましやか」がよく効いています。
地賞城間さん:秋の空のカラスの鳴き声と反基地の心模様が投影され、素敵な作品に仕上がりました。
人賞島尻さん:何気ない日常の中から、ひとコマを捉えるのが上手いですね。

平成29年10月24日掲載分

天賞
無駄足のおかげで付いた力瘤 那覇 前川真
地賞
コンビニが家庭の食事均一化 那覇 渡嘉敷唯正
人賞
ウォーキング月も一緒についてくる 糸満 伊佐真行
奨励賞
バケイション妻と旅するナイアガラ 那覇 池村幸夫
佳作
長寿会みんな先生近寄れぬ うるま 比嘉春栄
走っても止まっていても年はとり 那覇 村吉政常
見上げれば空に親子のちぎれ雲 宮古島 安谷屋郁
親業も子育てナビがあればいい 沖縄 垣花鷹志
クラス会ちらちら視線気にかかる 北中城 玉城若子
ジャンプした身の丈知ってUターン 豊見城 下地順子
バラの花自分の美らさ自慢せず 読谷 高良秀光
宣伝につい乗せられて買うサプリ 宜野湾 安里國基
関節の悲鳴に泣かれ走れない 糸満 玉城堅義
潜り込むママの隣りは混んでいる 北中城 高松呑海
倒木が強い台風描き出す 宜野湾 山城幸男


天賞前川さん:そういうこと、ありますよね。それを句に仕立てるとなると、簡単な様でなかなか難しいものです。しかし上手く詠まれました。
地賞渡嘉敷さん:ひと昔前には考えられない事ですね。各家庭の「おふくろの味」は、どこへ行ったのでしょう。
人賞伊佐さん:風景も浮かび詩情豊かで素敵ですね。