森山文切 のすべての投稿

第122回(2018/8/5-8/11投句分)

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44名86句 森山文切選
育休の代替ですし夜を買う むぎのあわ
どうやって繋ごう切れた赤い糸 真島凉
そーめんで細々凌ぐ老いの夏 枯山水
たましいが透き通るまであと二回 海月漂
神輿美女ピアスきらりと輝いて 阿部千枝子
囲われる覚悟聞けずに暮れる道 峰岡名負人
子宮からちるちるみちる糸になる 芍薬
熱帯夜寝不足気味の扇風機 武良銀茶
あの世へのガイド集まる盂蘭盆会 敏治
この国に生まれちまって鷹の世話 秘まんぢ
モシモシと亀に言葉をかけられる 麦乃
ビル街に月の欠片が見えている 須賀琉
月を背負えよ少年の青き肌 秋鹿町
白線の内側にいる蟻の列 まさよし
臨月に機密盗んだ菩薩像 あまの太郎
画面から妖しく招く雪女 アオイ琉星
ananの特集ギャルの血はミルク 尾崎良仁
補聴器を外しムンクの絵に入る 藤沢修司
叩いてごらんよとんぼのいた場所を 斎藤秀雄
テーブルに指環海月になる時間 岩根彰子
親父バンドに嵌る第三反抗期 ヨッシー
蹴出しから艶めく脛の阿波踊り 八郎
ちんちんがパンダでなけりゃ何なのだ たにゆめ
兵隊を止めているのか地平線 くみくみ

致死量を客に量らすセルフレジ 福村まこと
言いわけは受けつけません備考欄 冬子
ポイントは書き順だった薔薇の文字 小林祥司
校庭に夜間飛行のくじらぐも 若枝あらう
先っぽにソフトクリームなりの意地 西沢葉火
恐妻が消える魔球をキャッチする よーこ
評:諦めるな。まだ3号がある。
アイライン濃く黒豹になると決め くに
評:戦闘準備万端
サンダルを黄色に塗って海へ行く 真島芽
評:残り少ない夏を満喫しよう!

第121回(2018/7/29-8/4投句分)

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41名79句 森山文切選
バイク便差し出すお茶も飲まず行く 徳重美恵子
沖縄に行って徹夜でいちごつみ くみくみ
瓶ラムネひと口ごとに語る夢 かしくらゆう
よく見れば陽が射している曇り空 五貫
ゲタはいて浴衣わたしは日本人 真島芽
残り火で料理できない蟠り 阿部清明
シャーペンの刺さり具合で吉とする いなだ豆乃助
何でも言える色鉛筆は十二色 東川和子
歩かぬと背いた父の道に出る 藤沢修司
泣き止まぬ爪ぱちぱちと切れば月 芍薬
柿の木の上で消え方かんがえる よーこ
つめたいさかなを解き放つ胃の底 斎藤秀雄
遠縁の火星人きて留守の星 秘まんぢ
除霊代払えないのに犬を飼う あまの太郎
ゴッホの耳が落ちているひまわり畑 ホッと射て
たっぷりのギャザーを洩れてくる噂 くに
遮断機の先に広がる蜃気楼 はな
妹の浴衣にちょっと嫉妬する 真島凉
新聞で包んだ過去に芽が生える 福村まこと
田んぼを横切る揚羽のコスプレで 斎藤秀雄

キリギリス踊る非正規のプライド 畑中玉菜
サムネイル縮小される母の時 かなず
アフリカのようにみなぎる土踏まず ヨッシー
馴れ初めを決めてしまった大花火 阿部千枝子
夕焼けにトーテムポール投擲す 秋鹿町
夜勤明け製氷皿も眠れない 西沢葉火
評:一度外に出してしばらく放っておいた方がいいのかもしれない。
縞馬の尻にほうれい線がある 平井美智子
評:哀愁漂う尻
ボルダリングまだ童話には出てこない 敏治
評:東京オリンピック後には。

第120回(2018/7/22-7/28投句分)

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47名91句 加藤当白選







ひと言の間合いで負けた口喧嘩 彦翁
日曜は甲羅を脱いで干しておく 冬子
荷崩れは些細な嘘ではじまった 冬子
玄関で葉っぱを取って父になる まさよし
古参兵お辞儀の角度責めてくる 武良銀茶
念願を果たせとダルマ白目むく 小林祥司
朝食べて夕に吐き出すビルの街 小林祥司
割り引いた手形のようなキミの顔 水品団石
熟れている柑橘類に嫉妬する 霧島龍
手に入れるなりたい人になる鏡 麦乃
古里が遠くなる歳取ったから 颯来
嫌なこと忘れるための苦しさよ  風間なごみ
すぐ凹む性質だが弾むのも速い   風間なごみ
ふるさとが無いので妻の背を洗う 尾崎良仁
ひまわりに書き込む夏の時間割 ヨッシー
名をつけてしまったモノは手ばなせぬ 澁谷さくら
半分寝てるとひらめきやって来る アオイ琉星
飲み残しのコーヒー浮かび上がる嘘 はな
はっふんと空をほうばる現在地 くに
生きながら樹皮を喰われて白骨樹 くに
明日は雨痛み知らせる手術跡 田原勝弘





窓枠にしがみ付いてる自己顕示 八郎
喝采に打たれたかったトタン屋根 西沢葉火
蜘蛛の巣に蟹座のあなた感電死 秘まんぢ
底なしの沼に落ちてもお味噌汁 徳重美恵子
赤ちゃんのグーに真新しい銀河 海月漂
五丁目の全部のネジが盆踊り 尾崎良仁
評:誰が欠けてもグラつく絆。古き良き昭和の風情。
大木に生かされている命綱 阿部清明
評:信頼に足る根の深さと見極めてのこと。
教室の壁にノンフィクションの傷 森山文切
評:いずれ解体されて瓦礫になろうとも、15歳の傷はオマエを忘れない・・・
森山文切選







荷崩れは些細な嘘ではじまった 冬子
窓枠にしがみ付いてる自己顕示 八郎
玄関で葉っぱを取って父になる まさよし
古参兵お辞儀の角度責めてくる 武良銀茶
色紙の八百屋リアルなおままごと 芥子
賭博開帳図利罪     夏のハムレット いなだ豆乃助
除草剤撒いて部屋から眺めてる 鮎川弘子
熟れている柑橘類に嫉妬する 霧島龍
雨風が去れば折りたたまれるボク 藤沢修司
幸福の果てまでとんぼついてくる 斎藤秀雄
喝采に打たれたかったトタン屋根 西沢葉火
梅干しと呟きながら砂丘まで 芍薬
かき氷分け合いアツくなってゆく かしくらゆう
年表に徘徊止まぬ元右翼 福村まこと
五丁目の全部のネジが盆踊り 尾崎良仁
名をつけてしまったモノは手ばなせぬ 澁谷さくら
二切れの鰻がうまい誕生日 東川和子
台風ニュース早口になってくる 東川和子
赤ちゃんのグーに真新しい銀河 海月漂
交尾するのも馬鹿馬鹿し蝉鳴かぬ 菊池洋勝
狂い出すサンバのリズム夏祭り 伊藤みこ





ニッコリと笑う引き分け匂わせて 芥子
パトカーの中で教わる黙秘権 水品団石
蜘蛛の巣に蟹座のあなた感電死 秘まんぢ
ふるさとが無いので妻の背を洗う 尾崎良仁
飲み残しのコーヒー浮かび上がる嘘 はな
炎天の仕組みがわかるセミナーへ 斎藤秀雄
評:対策はできないけど、悔しいから仕組みくらいは。
ひまわりに書き込む夏の時間割 ヨッシー
評:あれっ?案外やることが多いな・・・
老いの坂そろそろ「ん」の背が見える 藤沢修司
評:お父さんの背中は大きかった。私の背中はどうだろうか。

第119回(2018/7/15-7/21投句分)

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36名71句 森山文切選
暑いあついだんだんアツイ棘になる はな
好きな人いるよいないよウフフフフ 真島芽
働いた汗が呼び水虫刺され 阿部千枝子
父の家行ったらいつも肉がでる 青井アダン
太陽が往復ビンタする日焼け まさよし
忘れても覚えていますわたくしが 徳重美恵子
流れまい脚を踏ん張る渡月橋 八郎
クレヨンにお祝いされる誕生日 海月漂
避難してきたか網戸に付くヤモリ アゲハ
夏休みもう宿題が通せんぼ 真島芽
再生か屠られていく桃ミカン 畑中玉菜
美しい狩人の矢だ射られよう ホッと射て
産んだ日の鶏に言えない卵の値  なごみ
酒呑むとスーパーマンになる男 冬子
夏休みだからなんだと竹刀振る 真島凉
向日葵が徹底的に無視をする 芍薬
マンゴーが届き家族が殺気立つ くみくみ
すれちがう水の匂いのするひとと よーこ
虫入りの飴を飾った世紀末 霧島龍
太陽をふたつ身ごもる反抗期 福村まこと

月が浮く程度の比重だったのだ 西沢葉火
届きましたか心拍数の乱れ打ち 岩根彰子
カミングアウト水漏れをするように くに
おそろしい袋にためる押しボタン 斎藤秀雄
蟻に噛まれた足を切る話聞く 菊池洋勝
戻れなくなりたいミステリーツアー ヨッシー
評:とか言いながら、本当に戻れなくなったら慰謝料だの何だのという世の中です。
ベランダのトマトほどにも気取れない 藤沢修司
評:トマトはトマトで「あんたほど気取れねぇよ」と思っているかも。
打ち水もされない道が泣いている 伊藤みこ
評:乾いた涙

第118回(2018/7/8-7/14投句分)

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34名66句 森山文切選
妹が反抗期です無視します 真島凉
かわいいと自分で言っちゃダメらしい 真島芽
その先は言わずにおこう負けは負け 小林祥司
パワハラに耐えてパートの七十才 井戸野蛙
富士登山疲れを飛ばすご来光 田原勝弘
風鈴の短冊止まる熱帯夜 両澤行兵衛
父として肩を落としている背中 阿部清明
三センチ不足でいい人になれず くに
間男が来るまで金魚眺めてる 冬子
少女から祖母のにおいがして電話 斎藤秀雄
形状記憶してワイシャツはとぼけない 敏治
オムライス卵のキミをキャンバスに 芥子
恋ばかり熟し青いまま落ちた実 藤沢修司
金魚すくいの紙は資本家側に付く  ヨッシー
β波の方へ動いていく身体 くみくみ
百円で揃ふ入院の持ち物 菊池洋勝
死神が暑中見舞いを手書きする 芍薬
無意識の雨は差音となりとどく くに

鳴り止まぬケータイ 頭突きする金魚 福村まこと
完璧なものに出会えぬボールペン 武良銀茶
仙人になれと寿命がまだ伸びる 彦翁
辛味大根その足跡をボソボソと 岩根彰子
 「ないふ」「かみそり」ひらがなにすればいい 尾崎良仁
サラダサラダあさってのこと考えよう よーこ
評:あさっての方を向きながら。
熱帯夜ハイなカエルの子守唄 畑中玉菜
評:Hey yo! カエルノUTAガ Oh, yaeh! キコエテクルヨ Ah Ha!
竹輪から漏れた話のせこいこと 西沢葉火
評:チーズを詰めて隠していたのに。