参加記:第20回川柳展望全国大会

※本記事は、川柳の大会に参加されたことがない方向けです。

平成28年4月24日、第20回川柳展望全国大会に参加させていただきました。参加記を兼ねて、川柳大会に参加したことがない方向けに、川柳の大会がどういう流れで行われるかをご紹介します。「大会の存在は知っているが参加したことがない」という方の参加のきっかけとなれば幸いです。

1 要項の確認
まずどの大会に参加するにしても、開催情報を得る必要があります。本サイトの川柳ブログリンクなどから情報を得ることができます。今回の大会の要項は以下のとおりです。早ければ半年前、遅くとも大会の2か月前には公開されます。

質問や参加に際して不安な点があれば、事務局か情報を得たサイトで問い合わせすれば丁寧に回答いただけるはずです。

大会要項

2 当日までの準備

(1) 句

上記のチラシのように、「席題」と「宿題」があります。席題は当日会場で発表されます。宿題は事前に作句しておきます。

(2) 鉛筆と消しゴム

句は、句箋という専用の用紙に書いて提出します。濃い字が良いので4Bか6Bの鉛筆を数本準備してください。また、提出前に見直すとどうしても句を修正したくなるものです。消しゴムも準備しましょう。

(3) 参加費

参加費は1,500円から2,000円程度の大会が多いです(懇親会参加費は別)。

(4) 懇親会、宿泊、会場までの移動方法の検討

懇親会は参加することをお勧めします(今回は私は参加できませんでした)。ネットを中心に活動されている方でも、その句会の主催者や常連さんと一度でも会って話しておくと、その後の活動に必ず好影響があります。また、ネット句会や誌上句会の主催者の方は、投句者の名前をよく覚えておられます。私の場合「沖縄」というアドバンテージがあるのかもしれませんが、予想以上にいわゆる有名な方に名前を覚えていただいており驚きました。懇親会に参加できなかったのは本当に残念でした。

宿泊や会場への移動方法は原則自分で考えますが、事務局に相談すればアドバイスをもらえます。

(5) 参加する際の服

服装は、基本的には自由です。スーツの方も多いので、スーツを着ると浮くということもありません。私はスーツでした。バンダナにジーンズというスタイルの方もおられるので、要はなんでもOKです。無難に行きたい方はジャケット(夏はシャツ)にスラックス、スカートなど小綺麗な格好をしていれば問題ありません。

不安な方は事務局に問い合わせるといいでしょう。


3 大会当日

大会当日の流れです。

今回私は会場に10時45分ころ到着。
要項では10時30分開場なので早いようですが、参加者の皆さんはだいたいもっと早くいらっしゃいます。早い方は開場2時間前には到着されているのではないでしょうか。

  会場の部屋の前に受付があります。到着したらまず受付を行います。住所、氏名など必要事項を受付用紙に記載し、受付のデスクに提出して参加費を支払います。
  参加費を支払ったら、受付で投句用の句箋を受け取ります。受付番号が記されており、私の番号は167番でした。

席は、来賓と選者以外は決まっていないことがほとんどです。空いているところに座ります。

  席を確保できたら、まず席題を確認します。今回は「鍵」でした。今回は席題を含めて10題20句。他大会と比べるとかなり多いです。また、自由吟4題というのも多く、この大会の特徴です。各題の句を句箋に書き、会場の前の方に置いてある投句箱に提出します。提出時は句箋を裏にして出します。
(写真左の句は没だったので非公開)
  提出が終わったら、開会まで待ち時間です。写真のようにさまざまな句会からチラシが配布されます。(今回は私もチラシを配らせていただきました。また、一番上の川柳塔まつりの要項はこちらです。奮ってご参加ください。私も川柳塔まつりには参加します。)

気になるチラシがあったら、配っている人に話しかけてみましょう。

また、ブログやwebサイト、柳誌を見て話してみたいと思っている方がいたら、事務局に参加されているか聞けば紹介してもらえるかもしれません。せっかくの機会ですので、積極的に話しかけてみてください。

投句が終わったら昼食時間です。

  開会直前の会場の様子です。参加は170名くらいでしたが、30代は私を含めて3、4人だったでしょうか。参加者の大半は60代、70代の方です。
最初はどうしたものかと思いましたが、みなさん気さくに話しかけてくださいますし2回目以降は慣れます。披講(各選者の選の発表)の前に、1時間程度の「お話」があることが多いです。今回は横山きのこ氏による落語と、太秦三猿氏の北海道の川柳についてのお話がありました。普段聴くことができないお話で、興味深く聞きました。
  お話の後は、いよいよ披講です。(「披講って何?」という方は、you tubeで「新家完司 披講」で検索してみてください。別の大会ですが、題「まっぴら」の披講の動画が公開されています。動画へのリンク

披講は、選者と(写真中央)、脇取と呼ばれる作者名の確認と記録をする係(写真左、1名しか写っていませんが、2名いらっしゃいます)により以下のような流れで進行します。

(1) 選者:番号読み上げ(今回は読み上げなし)
(2) 選者:句読み上げ
(3) 投句者:呼名(自分の名前を言う)
(4) 選者:もう一度句読み上げ
(5) 脇取:投句者名読み上げ
(6) 次の句へ、以下繰り返し

大会によって多少違いますが、だいたい上記のとおりです。入選句数はほとんどの大会で事務局により指定されますが、今回は選者に任されていました。悪い句が入選したり、逆にいい句が没になったりということが防げるので、いいシステムだと思います。

自分の句が読み上げられたら、大きな声で思い切り呼名してください。きっとくせになりますよ。

 大会では、一回一回の成績に一喜一憂せず継続して参加することが重要と考えます。ちなみに、私が出席した直近5大会の成績は、

1句、4句、1句、全没、5句(今回)

です。今回の入選句は以下でした。
迷ったらハチ公前に立ってみる(迷う)
わたくしの幅より広い窓の幅(窓)
ツナ缶の中は幾何学的模様(自由吟)
玄関にあなたの靴がない四月(自由吟)
胸元のタトゥーを舐められる女(自由吟)

4 まとめ
沖縄から日帰り参加という強行日程でしたが、多くの方にご挨拶させていただき大変有意義な大会でした。大なり小なりさまざまな川柳大会が全国各地で比較的頻繁に行われています。まだ大会に参加したことがないという方は、ぜひお近くの大会に参加してみてください。新たな発見がきっとあります。

参加してみたいけど情報がない、という方は、本サイトのお問い合わせから管理人あてご連絡ください。こちらで調べて回答致します。

「参加記:第20回川柳展望全国大会」への2件のフィードバック

  1. たいへんわかりやすいレポート&手引書で、おもしろく読みました。
    私自身は、初めて大会に参加する前に、大木俊秀さんの『俊秀流川柳入門』を読んでいたので、披講の流れなども「おおー、書いてあった通りやー」と、変な感動をしました。このレポートを読まれた方も、同じように思うのではないでしょうか。

    笑ってしまったのは服装のところ。服なんか着とればええやろー!とか、「バンダナにジーンズというスタイルの方もおられるので」って、それって全国に一人だけと違うのー?と思って。(でも、あんなにバンダナの似合うおじさんも珍しいですね)
    でも確かに、初めての所に行くときにはどの程度のきっちりさにするか悩むので、いいアドバイスだと思いました。

    ちょっと気になったのは、披講の時の番号読み上げのこと。完司さんの動画も覗きましたが、文切さんのご存知の範囲では、また鳥取では、番号を読み上げるのが一般的なんですか?
    三重県では番号は読みません。愛知県でも多くはそのようです。というか、私の活動範囲(三重、愛知、大阪かな)では、番号を読み上げる大会はほとんどありません。
    慣れの問題かもしれませんが、私は番号読み上げは不要だと思っています。テンポも悪くなるし、雑音に聞こえます。そもそもあれ、何のために読み上げるんですか? 呼名を促すため? 呼名係のため? 呼名係としては、読み上げてもらわなくてもいいんだけどなあ。

    最後になりましたが、「ツナ缶の中は幾何学的模様」は、うまい!と思いました。

    1. 久美子さま
      コメントありがとうございます。実は鳥取の大会には参加したことがないのでよくわからないですが、全国的には番号は読み上げないのが主流と思います。

      番号を読む理由は呼名を促すためと考えます。句だけの場合、上五が同じだったりすると違う人が呼名してしまったり、呼名に躊躇してしまったりということが起こりやすくなります。番号は明快です。特に参加者の多くが番号を読むことに慣れている場合は、番号を読まないとかえってリズムが悪くなることすらあると思われます。

      ただ慣れてしまえば、番号を読まないほうが手間がかからない分リズムがいいのは間違いないので、今後は番号を読む大会は減ってくると思っています。

      大会のあり方は時代とともにどんどん変わるはずです。川柳大会にはバンダナ必須という時代がやがて・・・

      こないか。

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